フランチャイズで介護業界に参入しようかと考える方に向けて、訪問マッサージについて解説しています。介護の現場におけるマッサージの役割、メリット・デメリット、運営の際に気を付けるべき点などをまとめています。
介護による訪問マッサージは、国家資格である按摩マッサージ指圧師の介護が必要な方のお宅へ訪問して治療を行ないます。
医療上必要なマッサージは、医療保険の対象となりますが、介護の場合はどうでしょうか?一般的に介護保険の認定を受けている方ならば、介護保険の枠内での訪問マッサージを受けられます。
介護保険での訪問リハビリや、医療保険での訪問マッサージを併用することは、現状では可能となっています。このため介護ケアプランの中にも組み込むことができるので一定の需要が見込まれます。
介護で訪問マッサージを利用する場合は、医師からの同意書が必要になります。これはマッサージが必要であることを証明する診断書です。この同意書が発行されると、医療保険(健康保険)を適用してマッサージ治療が受けられます。
訪問マッサージは必ずしも必要なサービスとしてまだまだ認められていない現状があるようで、医師からの同意書をとるのが困難であるといった話もよく耳にします。
基本は本人が主治医からもらうものですが、介護を必要とする方が身体の状態や都合がつかず同意書を取りに行けない場合などは、訪問マッサージ業者が委任状をもらって代行してとりにいくこともあります。
メリット
介護保険の訪問リハビリテーションやデイサービスとも併用できます。このため訪問マッサージのみではなく、複数の事業を同時に経営することも可能です。
デメリット
介護保険を使って訪問マッサージを利用する場合、介護枠のなかから利用者が自由に受けたい回数を決められない現状があります。このため訪問マッサージを単体でフランチャイズ経営するにしても収益上のメリットが見込めない場合があります。
また資格取得者をスタッフに常に組込む必要があり、採用・雇用コストがかかります。
フランチャイジー(加盟者・加盟店)が訪問マッサージを始める際に特別な資格は必要ありません。しかし、訪問マッサージの施術を行うのであれば、あん摩マッサージ指圧の国家資格を取得する必要があります。
訪問マッサージは1人でも開業することが可能です。その場合、1日に20~30人くらいの利用者の施術に対応できるでしょう。しかし、利用者がこれ以上増えるようなら従業員を雇用するのがおすすめです。これにより、更なる利用者の増加に繋がります。
また、地方で開業するのであれば、自動車で移動することが多くなるため、運転免許証は持っているほうが安心です。
ちなみに、訪問マッサージは通常のマッサージと異なり、利用者が症状の改善を期待していることが多いです。そのため、ただ漠然とマッサージをするだけでは良い結果に繋がらない上、集客に影響します。訪問マッサージを開業するなら、身体の機能訓練に特化したマッサージ師を雇用する必要があるでしょう。
ここでは、開業時に掛かる訪問マッサージの費用目安やロイヤリティなどの収支目安について表にして説明しています。
利用者40名の場合 | |||
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加盟金 | 10~170万円 | ||
ロイヤリティ | 5~10% | ||
契約期間 | 1~2年 | ||
研修費 | 10万円 | ||
保証金 | 20万円 | ||
開業資金 | 設備投資 | 不明 | |
自己資金 | 130万円 | ||
借入 | 不明 | ||
売上 | 190万円 | ||
支出 | 90万円 | ||
利益 | 100万円 |